「あなたは何があれば幸せですか」
そう聞かれたら何と答えるでしょうか。
「お金」「自由な時間」「パートナー」などなど、価値観は人それぞれ異なるので正解はありませんよね。
ただ、人が幸せになるために必要なことは、先人達の研究から次のような要素が重要だと言われています。
「良好な人間関係」:大切な人とのつながり
ハーバード大学が約80年間にわたって行った「成人発達研究」によると、幸福度と健康を最も強く左右する要因は「良好な人間関係」でした。
家族、友人、パートナーとの深いつながりがある人ほど、幸福感が高く、長寿である傾向が示されています。逆に孤独はストレスを高め、健康リスクを増大させることが分かりました。
「自己決定・自己実現」:自分の人生を自分で選ぶ
心理学者エドワード・デシとリチャード・ライアンが提唱した「自己決定理論」によると、人間には以下の3つの基本的な心理的欲求があり、これらが満たされると幸福度が向上します。
• 自律性(Autonomy): 自分の人生を自分で選択できる感覚
• 有能感(Competence): 自分の能力を発揮し、成長できる感覚
• 関係性(Relatedness): 他者とつながりを持ち、愛されている感覚
特に、自分の意思で人生の選択ができることが幸福感を高めることが示されています。
たとえば、仕事でも自分の裁量が大きい人ほど満足度が高いという研究結果があります。
「健康と経済的安定」:健康で安心して暮らせる
経済学者リチャード・イースタリンは「イースタリン・パラドックス」を提唱し、ある程度の収入は幸福度を上げるが、一定以上になると幸福度の増加は鈍化することを示しました。
つまり、生活に困らない程度の経済的安定は必要ですが、それ以上の富が必ずしも幸福をもたらすわけではありません。
また、健康については、幸福度の高い人は病気になりにくく、健康な人ほど人生の満足度が高いという相関が多数の研究で示されています。

この3つがそろうと、人はより幸せを感じやすくなるそうです。
これらが幸せの鍵になるということですね。